バスケットボールのリハビリ

バスケットボールの競技特性としてスピード感があり、相手とぶつかり合う激しいスポーツです。
ボディコンタクトの強さ、バランスが要求されるスポーツです。
また、滑りづらい床で急停止や、方向転換を行うので、足腰への負担が非常に大きくなります。
負荷が繰り返しかかることによって、膝まわりの骨や腱、筋肉、それにアキレス腱や足の骨などに障害が起こりやすくなります。

バスケットでのケガで足関節の捻挫が多く、再発率が5割以上と報告されています。
また、女子の膝のケガ(前十字靭帯損傷)は、男子に比べて3倍以上との報告もあります。

足関節の捻挫後に不十分な固定・治療期間の不十分なリハビリなどで足関節の柔軟性や機能が低下してしまいます。

結果、パフォーマンス低下やケガの再発リスクが上がるため、正しい身体の使い方ができるトレーニングや
症状に合わせたエクササイズやストレッチなどの指導が必要になります。

バスケットボールでよくある障害・外傷

  • 突き指
  • 足首捻挫
  • 膝の痛み(ジャンパー膝)
  • オスグット病
  • シンスプリント
  • 半月板損傷
  • アキレス腱炎
  • 疲労骨折 等

この中でも特に気を付けたいジャンバー膝について原因やリハビリのポイントをお話しします。

ジャンパー膝の症状と原因

ジャンプやダッシュなど、膝の曲げ伸ばしの動作を繰り返すことが多いバスケットボールで起こりやすい疾患です。
膝のお皿を「膝蓋骨」と呼びますが、この膝蓋骨の腱が傷つくことで、膝の前面に痛みが出ます。
タイミングとしてジャンプした時、走っている時、階段の上り下りをしている時に痛みが強くなります。

ジャンパー膝の治療・リハビリ

当院でのジャンパー膝の治療は、第一選択として保存療法であり、練習量を適切に調整し、負担を断ちます。
流れとしては

  1. 損傷部位の修復・治癒
  2. 膝の正常な屈曲-伸展可動域・アライメント修正により、膝外反ストレスの軽減
  3. 膝関節周囲や体幹・股関節をストレッチし柔軟性を向上させ、筋力を強化します。
  4. 全身のコンディショニング
  5. 切り替えしの動作やジャンプの動作を確認し、膝にかかる負担を軽減させます。運動強度強度を徐々に増やしていき、復帰を目指します。

膝に効果的なトレーニング

成長期のお子さまの場合は骨に対して筋肉の成長が追いつかず、関節に負担がかかってしまうことがあります。
過度な練習によるオーバーユーズや筋肉(太ももの前の筋肉)の柔軟性の低下が膝の故障の大きな原因になります。
当院のリハビリにおいては、適切なストレッチの指導や膝への負担を減らすためのトレーニングを行います。

理学療法士とのトレーニング


理学療法士が介入し膝関節に働きかける関節可動域訓練や、ストレッチングで膝関節の可動性を改善し、筋肉の柔軟性を出し、筋力強化練習を行います。
姿勢矯正や、立位バランスの訓練なども行います。
また、日常生活活動における注意点や改善点をお伝えます。
様々なニーズにお応えし、お一人様お一人様に合った質の高いプログラムを立案し提供しています。

自宅でできるトレーニング

自宅でも簡単にできるストレッチを紹介します。
ベルトやタオルで足首を引っ張りながら前屈すると、膝の後面が伸びます。

  1. つま先に引っ掛けます。
  2. タオルで足首を引っ張り、つま先を上に向けます。この時、膝は伸ばしたままにしましょう。
  3. そのまま、背中を伸ばしたまま身体を前屈します。タオルは緩めない様に注意しましょう。
  4. 膝の後面に突っ張る感じがします。20秒を目安に行います。
  5. 5回で1セットとし、一日3セットを目安に行いましょう。

バランスの良い体幹を鍛えるため、ランジトレーニングをおすすめします。
ランジとは足を開いて前後に動作し、前方に出した足を集中的に鍛えることができるため両足を同時に鍛えるスクワットより左右差が生まれにくい特徴があります。

スクワットとランジの効果の違い

スクワット

  • 両足ずつ鍛える
  • 重りを使った高負荷なトレーニングが可能

ランジ

  • 片足ずつバランス良く鍛えられる
  • 高負荷なトレーニングができない

ランジの正しいやり方

  1. 足を前後に開く
  2. 軽く前傾して背筋を伸ばす
  3. 前に出した足の膝が90度になるまで身体を下げる
  4. 大臀筋にストレッチを感じたら、前に出した足のかかとで蹴って身体を上げる
  5. 片足10〜15回を左右行って1セットとして、3セット行う


注意点としてはしっかりと身体を深く下げられているか、前に出した足の膝の角度は90度か、前に出した足の重心が爪先になっていないか、後ろの足に力が入りすぎていないか等を確認しましょう。
頻度は週に2〜3回行うと良いです。

バスケットボールの基本動作を身につけるための理学療法士からのアドバイス

経験豊富な理学療法士と一緒に基本的な動作の重要性に焦点を当ててトレーニングを評価します。

サイドステップの評価

サイドステップには重要な要素が3つあります。
それは、「体幹の固定性」「股関節の柔軟性」「股関節周囲の筋力」です。
特に体幹の固定性については実際のサイドステップの動きを分析すると、体幹はしっかりと安定している必要があることがわかります。
ステップとともに重心が上下しない様にステップのフォームの確認と必要な筋力のトレーニングをサポートします。

フロントランジでの動き

バスケットボールにおいて、フロントランジでのカットインは攻守の鍵となります。理学療法士が選手がどれだけ正確で安定した動きをするかをチェックしていきます。特に、膝のブレがないかどうかがポイントとなります。瞬間的にしっかりと止まる動きを身につけるための練習法やコツを提案していきます。

ジャンプの動きの確認

バスケットボールにおいて、ジャンプは非常に重要な要素です。ジャンプの動きが正確であるかどうかは、シュートやリバウンドなど多くの局面で影響を与えます。理学療法士が片足でのスクワットや片足でのジャンプの動きを確認し、選手が適切なテクニックを身につけるサポートをしていきます。

骨粗しょう症
リハビリテーション科
スポーツ整形外科
整形外科



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